「航空時計の雄」や「腕時計型クロノグラフの元祖」など、ブライトリングを形容し、称賛する言葉は数多いものですが、現代のブライトリングは一言では表現しきれない、多彩な魅力を持つウオッチメゾンに成長を遂げました。
ここでは現代のフラッグシップモデル、クロノマット44をはじめとするさまざまなプロダクトに焦点を当てることで、その魅力に迫ってみます。
クロノマット44
現代のブライトリングを代表する1本。
1979年にブライトリング家よりその経営を引き継いだアーネスト・シュナイダーが、フィレッチェ・トリコローリのオフィシャルウォッチコンペのために、社運をかけてゼロから生み出したクロノグラフがクロノマットの原型です。
その新型クロノグラフは見事にブライトリングのプライドを守り、フィレッチェ・トリコローリに正式採用されたとともに、同社の歴史的タイムピースである「クロノマット」の名がここに再び刻まれることとなりました。
ちなみにそれは、くしくも1984年、ブライトリング誕生100年目の出来事でした。
現代のクロノマットは直径44㎜、厚さ16.95㎜の大ぶりなケースに、垂直クラッチ式の横三つ目のカウンターを備えるクロノグラフ機構と70時間のパワーリザーブ、そしてCOSC公認の高精度を併せ持つインハウスムーブメント、キャリバー・ブライトリング01を搭載。スチール製ケースでは500mもの防水性能を備える、十分なタフネスさを誇ります。
クロノマット44 ローマン ブラック マザーオブパール 日本限定400本
マッシブな魅力あふれるクロノマット44に、ローマンインデックスをあしらったブラック マザーオブパールの文字盤を採用した限定モデル。
あでやかで奥深い輝きに満ち、天然素材ならではの個体ごとの個性を持つこの文字盤は、間違いなく他では得難い愛着をもたらしてくれるでしょう。
クロノマット エボリューション
2005年に登場したクロノマットのベーシックモデルは、腕時計の大型化の波を受けて、デザインはそのままに、ケース径43.7㎜、ケース厚17.10㎜にまで拡大されました。
サイズが拡大されたことによってクロノマットの個性がより明瞭となったとともに、細部の作り込みが行き届いた結果、それまでとは全く異なる高い完成度を得たのです。
COSC公認のクロノメーターを所得した名機、キャリバー13に、300m防水を備える頑丈な外装を兼ね備えるこのクロノマットは、当時多くのファンを魅了したばかりでなく、現代においてもなお、現行モデルに劣らない人気を博しています。
ギャラクティック ユニタイム スリークT
ブライトリングの中でも、より都会的でグラマーなルックスを特徴とするギャラクティックのコレクション。世界24都市の時刻が簡単なリューズ操作で表示できることが特徴的です。
ブライトリングらしい直径44㎜、厚さ15.30㎜のボリュームあるケースはポリッシュ仕上げが施され、傷が付きにくいタングステンカーバイド製のベゼル、さらには文字盤いっぱいに描かれた世界地図とともに、ラグジュアリーな印象を与えます。
モンブリラン エディション
クロノマットは、もともとブライトリングで初めて円形回転計算尺を搭載したクロノグラフに与えられた名称であり、chronographとmathematicsを掛け合わせた造語です。
その後、クロノマットはナビタイマーとして特化、発展を遂げてブライトリングのブランドキャラクターを決定づけるまでの存在となり、1984年新生ブライトリングのフラッグシップモデルにその名を譲り、再度生産されることはないかに見えました。
しかし、熱心なブライトリングファンの熱意に押され、間もなくさまざまな円形回転計算尺搭載機が復活を遂げることになり、旧クロノマットには、かつてブライトリングが工房を構えた通りの名前にちなんだ「モンブリラン」の名が与えられたのです。
こちらは、そんなモンブリランの手巻きムーブメントを搭載したバリエーション。2005年に登場して2008年には早くも姿を消しており、それでなくとも生産数の少ないゴールドモデルだけに、大変希少性の高いモデルとなっています。
おわりに
ブライトリングは、時代の変遷に同調するかのようにさまざまなモデルを発表し続けていますが、どの時代のモデルにも他には譲れない固有の魅力があり、人の心を引きつけてやみません。
男性の気品を高めるブライトリング、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。