ロレックスは、実際に探検家に時計を着用してもらうことで、過酷な状況での動作を幾度となくテストしてきました。
そうしたロレックスと探検家の深い関わりの中で誕生したのが、探検家のための時計「エクスプローラー」。
今回は探検家向けとして発表されたエクスプローラーIから、洞窟探検家向けに特化し、さらなる進化を遂げた『エクスプローラーⅡ』について解説していきます。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」で神戸元町店の店長として勤務。確かな審美眼はもちろん「お客様ひとりひとりを大切に」をモットーとした誠実な対応が持ち味。抜群のセンスが光るスタッフスタイリングは社内随一の閲覧数を誇る。ユーモアあふれる性格から社内外に多くのファンを持つ。
目次
ロレックス(ROLEX)エクスプローラー2とは?3つの特徴をご紹介
まずはエクスプローラー2の特徴を紐解いていきます。
ロレックスのエクスプローラー2の特徴1:機能性
エクスプローラー2は、探検家向けであったエクスプローラー1の上位機種として1971年に誕生しました。
洞窟探検家向けに特化したエクスプローラー2は、エクスプローラー1以上に過酷な状況下での使用に耐えうるよう、さらに機能が充実しました。
エクスプローラー1にはなかった24時間表示ベゼルと24時間針が搭載され、太陽光の届かない洞窟や鍾乳洞などの昼夜判別が困難な場所でも、時間が確認できるように工夫されています。
エクスプローラー1はケースサイズが36mmでしたが、エクスプローラー2はケースサイズが40mmになり、デイト表示やリューズガードも装備されました。
様々な機能がアップデートされ、シンプルでクラシックなデザインだったエクスプローラー1と比べ、デザインもロレックスとしてはかなり独創的なインパクトあるデザインに変化しました。
ロレックスのエクスプローラー2の特徴2:堅牢性
探検家の置かれる過酷な条件にも耐えうるタフさはエクスプローラー2の大きな魅力の1つ。
最新型が搭載しているCal.3285は、ロレックスが独自に開発したムーブメント。
Cal.3285は、温度変化に強く優れた安定性を誇るパラクロム・ヘアスプリングと、高い耐衝撃性を発揮するパラフレックス・ショックアブソーバを備えており、いかなる状況でも正確に時刻を刻むことが可能です。
さらにエクスプローラー2に用いられるオイスタースチールは、ロレックスが独自に開発した素材で、美しい輝きはもちろん類まれな強度を有しています。
耐食性にも非常に優れて、防水性能も水深100mまでと、アウトドアやマリンスポーツでも心強いパートナーとなるでしょう。
ロレックスのエクスプローラー2の特徴3:資産性
もう1つ、エクスプローラー2の大きな魅力として挙げられるのが資産性です。
2021年はエクスプローラー2の生誕50周年記念ということで、モデルチェンジされるのではと、かねてからロレックスファンの間で話題になっていました。
実際に2021年には新世代ムーブメントCal.3285を搭載した、エクスプローラー2の新型(Ref.226570)が発表されています。
これらのモデルチェンジを受け相場は大きく高騰しました。
例えば、2021年に生産終了となった1世代前のエクスプローラー2(Ref.216570)は国内定価875,600円でしたが、現在の流通相場は140万円台となっています。(※2022年5月現在)
数年前にエクスプローラー2を購入したという方は、まさに今が売り時と言えます。
Ref.21650に限らずエクスプローラー2の相場は高い水準を維持していますので、お使いになられていないエクスプローラー2をお持ちの方や新型に買い替えたいという方は、ぜひ一度お問い合わせください。
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ロレックス(ROLEX)エクスプローラー2の価格高騰モデルを解説!定価や中古相場もご紹介!
エクスプローラー2の流通相場について前項でもご紹介しましたが、入手困難モデルになればなるほど手に入れたいものですよね。
ここでは、価格が高騰している人気モデルについて、さらに詳しく解説していきます。
ロレックスの価格高騰モデル1:エクスプローラーⅡ 1655【アンティーク】
1971年に発表された初代エクスプローラー2です。
現在エクスプローラー2は白文字盤と黒文字盤の2色展開ですが、当時は黒文字盤のみの展開でした。
24時間表示ベゼル・GMT針・デイト表示などは当時から実装されていて、そこまで大きな仕様変更はありませんが、インデックスやベゼルのデザインは少しずつアップデートされていて、現行モデルよりもクラシックな雰囲気の意匠となっています。
現行のエクスプローラー2とは異なり、バーインデックスが採用されており、べセルのアラビア数字も、現行モデルより細身でシンプルなフォントが用いられているため、全体的にすっきりとした印象です。
また現行のエクスプローラー2は秒針にドットがついていますが、当時のエクスプローラー2ではドットのないストレート針が採用されていました。
初代エクスプローラー2のケースサイズは40mmで、現行モデルの42mmよりもひと回り小さくなっています。
搭載しているムーブメントはCal.1575、時計技師の間でもかなり高く評価されているムーブメントです。
発売当時の国内定価は237,000円で、現在の流通価格は状態によって異なりますが、おおよそ300万円以上となっています。
ロレックスの価格高騰モデル2:エクスプローラーⅡ 16550
続いて第2世代のエクスプローラー2であるRef.16550。
製造されていたのは1984年~1988年頃までとされており、わずか4年しか販売されていなかった、非常にレアなモデルです。
ケースサイズやメタルベゼルの仕様は初代のまま、バーインデックスはドットインデックスに、ストレート針はベンツ針に変更されました。
24時間表示べセルの数字も太めのフォントに変わり、ぐっと現行モデルのデザインに近づきました。クラシックな印象の初代Ref.1655と比べると、一気にモダンな印象になりました。
初代エクスプローラー2は黒文字盤のみの展開でしたが、Ref.16550からは白文字盤も加わり2色展開に。
また初代エクスプローラー2の風防はプラスチックが用いられていましたが、このモデルからサファイアクリスタルガラスが採用されています。
搭載されているムーブメントはCal.3085で、このムーブメントによって24時間針の単独稼働を実現しました。
発売当時の国内定価は430,000円でしたが、現在の流通相場は状態により異なるものの、おおよそ130万円~200万円程度となっています。
中でも希少価値の高いアイボリー文字盤(実は当初からアイボリーを含めた3色展開だったとも、白文字盤の経年変化とも言われており、真偽が定かではない謎めいた存在の文字盤)や、風防のサファイアクリスタルガラスがひび割れて、蜘蛛の巣のように見えるスパイダーダイアルなどのレア個体は、200万円を優に超える価格で取引されています。
ロレックスの価格高騰モデル3:エクスプローラーⅡ 16570
エクスプローラー2の第3世代となるRef.16570は、1991年~2011年まで製造されたロングセラーモデル。
ケースサイズ・インデックスともに第2世代のRef.16550から大きな変更はなく、ベゼルのフォントがわずかに細身になった以外に見た目の変化はほぼありません。
では何が変わったのかと言うと、このモデルの最大の変更点はムーブメントです。
Ref.16570のムーブメントは、第2世代Ref.16550が搭載していたCal.3085から、Cal.3185へとアップグレードしました。
Cal.3185は、1990年代におけるムーブメントの中でも、最高品質とされるムーブメント。ロレックスの信頼性を支えた代表的ムーブメントの1つです。
またRef.16570は20年の製造期間の間に、仕様変更が多く行われたモデルでもあります。
夜光塗料は発売当初トリチウムでしたが、1998年頃からルミノバに。シングルロックが採用されていたバックルも、1995年ごろからダブルロックに変更されています。
発売当時の国内定価は463,500円でしたが、現在の流通相場は状態により異なるものの、おおよそ100万円~130万円程度となっています。
ロレックスの価格高騰モデル4:エクスプローラーⅡ 216570
20年ぶりのモデルチェンジとなったエクスプローラー2の第4世代Ref.216570。
初代エクスプローラー2の発表から、40年の節目の年である2011年に発表され、2021年まで製造されました。
このモデルから文字盤の「EXPLORER Ⅱ」のロゴがオレンジ色に変更され、24時間針も初代エクスプローラー2で採用されていたオレンジ色で針先が細く尖ったデザインに。また黒文字盤のみ24時間針の根元が黒く着色されています。
ケースサイズも従来の40mmから42mmへとサイズアップし、インデックス・ベゼルがひと回り大きくラグの厚みも増し、より重厚な存在感を感じられるタイムピースになりました。
搭載されているムーブメントは、このRef.216570と同時に発表されたCal.3187。Cal.3187は、パラフレックスと呼ばれる最新のショックアブソーバ仕様となり、さらに耐衝撃性が強化されたムーブメント。
また夜光塗料も、ロレックスが独自開発した「クロマライト」に変更され、約8時間もの蓄光が可能になりました。従来の夜光塗料の2倍も蓄光が持続するようになり、暗所での視認性が大幅に向上しました。
発売当時の国内定価は750,750円でしたが、現在の流通相場は状態により異なるものの、おおよそ130万円~150万円程度となっています。
かつては文字盤色での大きな価格差は見受けられませんでしたが、スポーツロレックス全般の白文字盤人気の影響を受け、現在はわずかに白文字盤の方が流通価格が上昇している傾向にあります。
ロレックスの価格高騰モデル5:エクスプローラーⅡ 226570【新型】
最後にご紹介するのは、2021年エクスプローラー2誕生から50周年となる節目に、満を持して発表された最新型Ref.226570。
デザイン面ではそれほど目立った変更はないものの、24時間針のカラーや文字盤の王冠マークなどが変更されています。
1世代前のRef.216570黒文字盤では、根元が黒く着色されていた24時間針が、最新型の黒文字盤ではオレンジ単色となり、以前より24時間針がはっきりとした印象に。
文字盤の6時位置に入っていた「SWISS MADE」の間には、新たに王冠マークが配置されました。
またラグが約1mm細くなったことで、ブレスの幅が広くなり腕に着けたときのバランスが良く、全体的にすっきりとまとまった印象になりました。
搭載されているムーブメントは、Cal.3285。1世代前のRef.216570は48時間だったパワーリザーブが、70時間まで延長されました。
今回のムーブメントの変更に伴い、短針のみを動かす際のリューズを回す向きが、これまでのモデルとは逆になっているため注意が必要です。
最新型Ref.226570の国内定価は898,700円ですが、現在の流通相場は状態により異なるものの、おおよそ130万円~160万円程度となっています。
ロレックス(ROLEX)エクスプローラー2の買取価格は?価格推移も解説!
ここまでは各世代ごとに、定価や中古相場をご紹介してきましたが、売却するときにいくらくらいで売れるのかというのも気になるポイントですよね。
ここでは、箱・保証書などの全てそろった完品で、使用感の少ないエクスプローラー2の買取相場をご紹介していきます。
時計の買取相場は変動が激しいため、実際の買取価格は手放すことを決めたタイミングで、ブランド時計を扱うリユース店に問い合わせるようにしましょう。
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ロレックスの買取相場と価格推移1:エクスプローラーⅡ 16570
時期 | 買取相場 |
---|---|
2017年~ | 約45~55万円 |
2018年~ | 約45~50万円 |
2019年~ | 約50~55万円 |
2020年~ | 約70~75万円 |
2021年~ | 約80~90万円 |
2022年~ | 約80~90万円 |
まずは2011年まで20年間に渡って製造されたエクスプローラー2のRef.16570。
2014年頃から買取相場が徐々に上がっていき、2017年頃から50万円を突破するようになりました。
現在80~90万円と高い買取相場を維持しており、まさに売り時のモデルと言えます。
2018頃までは黒文字盤の方が白文字盤よりも、高値で買取される傾向にありましたが、現在では白文字盤と黒文字盤の買取価格に差はありません。
ロレックスの買取相場と価格推移2:エクスプローラーⅡ 216570
時期 | 買取相場 |
---|---|
2017年~ | 約60~65万円 |
2018年~ | 約65~70万円 |
2019年~ | 約70~75万円 |
2020年~ | 約80~95万円 |
2021年~ | 約100~115万円 |
2022年~ | 約110~130万円 |
2021年に製造終了したエクスプローラー2の第4世代Ref.216570。2014年頃から評価が上がり始め、相場もじわじわと上昇を続けました。
ロレックス人気が高騰した2018年には70万円を突破し、リセールバリューとしては長らくエクスプローラー1を下回っていたエクスプローラー2でしたが、近年では買取相場に差がなくなってきています。
2022年には新型Ref.226570の発表に伴い、さらに価格が高騰し相場は120万円に上りました。5月現在も高い水準を維持しています。
なお、2020年頃まで文字盤色の違いによる買取価格への影響はほとんどありませんでしたが、白文字盤の人気高騰を受け近年は白文字盤の方が10万程度高く取引される傾向にあります。
ロレックスの買取相場と価格推移3:エクスプローラーⅡ 226570
時期 | 買取相場 |
---|---|
2021年11月 | 約120~130万円 |
2021年12月 | 約125~130万円 |
2022年1月 | 約130~145万円 |
2022年2月 | 約145~155万円 |
2022年3月 | 約140~155万円 |
2022年4月 | 約125~140万円 |
2022年5月 | 約130~150万円 |
2021年に発表された最新型Ref.226570の買取相場は、旧型よりも20万円ほど高い水準となっています。
2022年2月~3月にかけて相場の高騰はピークを迎え、その後は一旦落ち着きを見せています。
現在はRef.226570も旧型のRef.216570と同様、白文字盤の方が10~20万円ほど高い相場となっています。
しかしまだ発売開始から日が浅く、今後相場がどのように変動するかは予測が難しい状態です。
これから新型エクスプローラー2の売買を検討している方は、相場の動向もしっかりとチェックするようにしてください。
ロレックス(ROLEX)のエクスプローラー2を着用している芸能人
エクスプローラー2は人気芸能人にも愛用者の多いモデル。着用している芸能人の方を3名ご紹介します。
ロレックス(ROLEX)のエクスプローラー2を着用している芸能人1:長瀬智也さん
ヴィンテージロレックス好きで知られる長瀬智也さんは、初代エクスプローラー2を愛用。
このRef.1655以外にも、多数のヴィンテージロレックスをお持ちのようです。
ロレックス(ROLEX)のエクスプローラー2を着用している芸能人2:木村拓哉さん
木村拓哉さんは白文字盤のRef.16570をドラマで着用しています。
ロレックス人気の火付け役とも言える木村拓哉さんですが、プライベートでもかなりのロレックス愛好家。エクスプローラーだけでも3本を所有しているそうですよ。
ロレックス(ROLEX)のエクスプローラー2を着用している芸能人3:草彅剛さん
草彅剛さんはRef.16570の黒文字盤を、出演したバラエティ番組で着用していました。
複数の番組で着用しているのが確認されており、衣装ではなくご自身で所有されている可能性が高そうです。
ロレックス(ROLEX)のエクスプローラー2まとめ
まとめ
- エクスプローラーⅡは「洞窟探検家」向けに開発された
- 高い機能性とロレックスの中では個性的な意匠が魅力
- 買取相場も高い水準を維持していて資産性の高さも〇
エクスプローラー2についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ロレックスとしては個性派のデザインで、暗所での視認性や耐衝撃性にも優れた高機能モデルです。
アウトドア好きでアクティブな方はもちろん、普段のカジュアルなファッションにも合わせやすいエクスプローラー2。
安い価格ではないもののロレックスの中では手に取りやすい価格のため、初めてロレックスを購入する方にもおすすめです。
エクスプローラー2を始めとするロレックスの買取・購入をご検討の方は、ぜひブランド買取のギャラリーレアへお問い合わせください。