エルメス(HERMES)を代表する腕時計と言えば、クリッパーです。
1981年に発売されて以降、老若男女を魅了し、廃盤となった現在でも多くのファンに愛されるクリッパーは、機能性と美しさを兼ね備えた魅惑のデザインが特徴的です。
そこでこの記事では、エルメス(HERMES)のクリッパーについて、徹底的に解説します。クリッパーの歴史や特徴、おすすめのモデルのほか、人々を魅了する理由、悲しくも廃盤となってしまった理由も調査しました。
エルメスの腕時計の購入を考えている人や、クリッパーが購入できる店を探している人は、ご一読ください。この記事を読めば、エルメスのクリッパーについて熟知できるでしょう。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
目次
- 1 エルメス(HERMES)の時計「クリッパー」とは?歴史や特徴を解説!
- 2 エルメス(HERMES)の時計クリッパーの参考定価は何円くらい?
- 3 エルメス(HERMES)の時計「クリッパー」が生産終了して廃盤になった理由とは?
- 4 エルメス(HERMES)のクリッパーはまだ新品で購入できる?中古ではどう?
- 5 エルメス(HERMES)のクリッパーのダイバー(クロノグラフ)モデルの特徴を解説!メンズにもおすすめできる?
- 6 エルメス(HERMES)のクリッパーのベルトについて解説!革ベルトはある?交換はできる?
- 7 エルメス(HERMES)のクリッパーのピンクシェルはレディースにおすすめのモデルです!
- 8 エルメス(HERMES)の時計クリッパーのナクレについて解説!
- 9 エルメス(HERMES)の時計「クリッパー」についてまとめ
エルメス(HERMES)の時計「クリッパー」とは?歴史や特徴を解説!
シンプルな作りでありながらしっかりとエルメスらしさもあり、男女のペアウォッチとしても根強い人気のあるクリッパー。
1981年に発売以来、HERMESの代表的な腕時計として多くの人に愛されているクリッパーについて解説します。
エルメスのクリッパーの歴史
エルメス(HERMES)のクリッパーは、1981年に発売開始されました。それは大きな〝H〟の文字を象った「Hウォッチ」よりも前のことです。
「クリッパー」という名前は、19世紀に活躍した大型帆舟(クリッパー船)にちなんでつけられました。
クリッパー船は快速帆船とも呼ばれ、全長に対して狭い船体と多くのマストを持っていることが特徴です。帆船模型で作られるのは、このクリッパー船であることが多く、イメージできる人は多いのではないでしょうか。
クリッパー船は、その速さと外観から、当時より熱狂的なファンがいたそうです。
クリッパー船が人気だったことと同じように、エルメスのクリッパーもブランドを代表するほど多くのファンに愛されていたのですから興味深いですよね。
エルメスのクリッパーの特徴
エルメス(HERMES)のクリッパー最大の特徴が、その丸いケースです。この丸いケースは、大型船の窓をイメージして作られています。
そしてダイヤルの背面には、エルメスの頭文字である『H』と、四輪馬車と従者のマークが刻まれており、エルメスの気品高さを演出しています。
美しさと機能性のバランスに優れ、おしゃれな女性だけでなく、気品高いビジネスマン、キャリアウーマンにも愛用されています。
モデルにより、多くの方に愛されるスタンダードなデザインから、アクティブなデザインまですべて網羅しているため、自身のスタイルに最適なクリッパーを見つけやすいと言えるでしょう。
エルメス(HERMES)の時計クリッパーの参考定価は何円くらい?
クリッパーには様々なモデルがあり、それぞれ参考定価が異なります。
シンプルで手頃なモデルであれば20万円台から、ラグジュアリーモデルでは70万円台のものまであります。白蝶貝を使用した文字盤が特徴の「ナクレ」は27万円前後で購入可能でした。
尚、クリッパーは2018年に廃盤が決定したため、直営店のほとんどで取り扱いがありません。そのため、購入するとなると中古ショップを利用することになるでしょう。
クリッパーの中古価格の相場は、10万円~で、安いものであれば7万円代から購入できる場合もあります。
エルメス(HERMES)の時計「クリッパー」が生産終了して廃盤になった理由とは?
発売以来30年以上に渡って多くの人を魅了し、HERMESの腕時計の看板を背負ってきたクリッパーは、2018年にシリーズすべてが廃盤となりました。
なぜ、長きにわたって愛されたエルメスのシリーズは生産終了となってしまったのでしょうか。その理由と、廃盤しても尚ファンが求めて止まないクリッパーの魅力について調査しました。
エルメスのクリッパーが廃盤した理由は?
- 生産ラインを統合、または空けるため
- Appleと提携して販売している「Apple Watch Hermes」が人気となったため
- 資源減少や原価高騰のため
多くのファンを抱えつつも廃盤となってしまったクリッパー。なぜ生産終了してしまったのか念入りに調査しましたが、本当の理由はわかりませんでした。公式から詳しくアナウンスされているわけではないようです。
考えられる理由としては、上記表の3つが挙げられます。
3つ目の理由「資源減少や原価高騰のため」が考えられるのは、乱獲が原因でナクレに使用される白蝶貝の数が減少しているため、および養殖が難しく稀少価値が高いとされているためです。
エルメスのクリッパーは長年愛されてきただけに、廃盤を惜しむ声や、どうにかして今からでも手に入れられないかと試行錯誤するファンの姿が散見されています。
エルメスのクリッパーが今なお人気の理由は?
2018年に廃盤が決まったクリッパーには、今なお根強い人気があります。その主な理由としては「デザインの豊富さ」と「着けやすさ」、そして「ネームバリュー」の3つが挙げられます。
クリッパーは、使いやすいオールステンレスのシンプルモデルや、白蝶貝でできた文字盤が特徴の女性が選びやすいモデルなどを始めとした豊富な種類が展開されています。
カラー展開も豊富で、一つのクリッパーをオン・オフどちらでも着用できるところが優れています。
そしてエルメス純正の細いストラップは、手首をきらびやかに彩りながらも、小ぶりでガツガツしておらず上品な印象さえ感じます。
そんなデザインの豊富さと着けやすさこそが、クリッパーが愛される理由だと言えるでしょう。
ネームバリューに関しても未だに探しているファンがが後を絶たないほど、高く評価されているポイントです。
実はクリッパーは、エルメス製品の中でもリーズナブルで誰でも手に取りやすい価格に設定されています。
エルメスのバッグや財布と比べると手頃なため、予算があまり取れない人でも、購入しやすい点も、クリッパーの人気が落ちない理由だと考えられます。
エルメス(HERMES)のクリッパーはまだ新品で購入できる?中古ではどう?
生産終了したHERMESのクリッパー。この記事を読んでいる方の多くが、希少品となったクリッパーを今からでも手に入れたいと考えているのではないでしょうか。
そこでこの項目では、クリッパーを入手する方法について解説します。
新品のエルメスのクリッパーを入手する場合
クリッパーは新規生産が終了したとはいえ、エルメスのショップによっては在庫が残っている可能性があります。
極めて低い確率ですが、問い合わせてみると在庫が見つかることもあるかもしれません。
百貨店などに店舗を構えるエルメス直営店だけでなく、並行輸入店や様々なブランド品を取り扱う販売店などにも残っている可能性はあります。
とはいえ、クリッパーは2018年に廃盤となったモデルなので、今から新品を入手できる可能性はかなり低いでしょう。
中古のエルメスのクリッパーを入手する場合
クリッパーは生産されていた時期が長いこともあり、エルメス製品のなかでは流通量が多く、価格も安定しています。そのため、中古ブランド品の販売店を利用する方法もおすすめです。
ただしエルメスを取り扱う中古販売店の中には、悪質な業者も存在しています。悪質な業者を利用すると、状態が悪い商品や、精巧なコピーアイテムを購入してしまう可能性があるため、注意が必要です。
中古のクリッパーの購入を考えている人は、ギャラリーレアのようなエルメスに強いブランド専門店でのご購入がおすすめです。
ギャラリーレアは、中古のエルメス商品を販売するだけでなく、エルメスの買取にも定評のあるお店です。
業界トップレベルのスタッフが複数在籍し、小田急百貨店にも買取相談サロンを構えるギャラリーレアなら、安心して利用できますね。
しかしながら、クリッパーは入荷してもすぐに売り切れてしまう人気の時計の為、在庫がないこともしばしば。
欲しいモデルが決まったら定期的に在庫をチェックする、もしくは入荷待ち予約をしておくことをおすすめします。
アップルウォッチの文字盤でエルメスのクリッパーの文字盤デザインが楽しめる
この投稿をInstagramで見る
エルメスは現在、Appleと提携して「Apple Watch Hermès」を販売しています。
自由に文字盤をカスタマイズできる「Apple Watch Hermes」では、クリッパーの文字盤を再現して楽しむことができます。
クリッパーの文字盤が好きな方や、スマートウォッチに興味がある方は「Apple Watch Hermes」を購入するのも一つの方法です。
「Apple Watch Hermes」では、クリッパーのほかケープコッドなどのエルメスを代表する腕時計からインスパイアされた文字盤を設定できるため、気分に合わせて気軽に着せ替えできる点が魅力です。
「Apple Watch Hermes」は2021年秋に新モデルが発売されたため、今後も一層大きな盛り上がりを見せ、Appleファンやエルメスファンに注目されるでしょう。
エルメス(HERMES)のクリッパーのダイバー(クロノグラフ)モデルの特徴を解説!メンズにもおすすめできる?
エルメスの時計は女性向けと思ってはいませんか?
クリッパーには、クリッパーダイバーという男性におすすめのモデルが存在します。
通常のクリッパーがエレガントな印象に対し、クリッパーダイバーは力強い印象があり、遊び心が感じられるスポーツタイプの時計です。
クリッパーダイバーの中でも、シンプルな文字盤のモデルと、クロノグラフを搭載している機能的なモデルがあり、クロノグラフの方がお求めの方が多いように見受けられます。
そこで、ここではクロノグラフのモデルを中心にクリッパーダイバーについて解説します。
エルメスのクリッパーのダイバー(クロノグラフ)の特徴
クリッパーのダイバー(クロノグラフ)は、名前の通りマリンスポーツ時でも着用できる高い防水機能を備えたモデルです。
水深190mの水圧に耐えるダイバーは、海を愛する人だけでなく、デイリーユースのために高い耐久性を誇る腕時計を求めている人にもおすすめです。
クロノグラフとは、ストップウォッチ機能を搭載している腕時計のことで、竜頭の上についているボタンでストップウォッチのスタートとストップの操作をし、竜頭の下についているボタンでリセットするという操作方法です。
ダイバーズウォッチのムーブメントと言えば他社では自動巻きが多いのですが、エルメスのクリッパーダイバーでは、一部のメンズモデルを除きクオーツ(電池)を採用しています。
自動巻き時計のネックであるオーバーホールなどのメンテナンスをあまり必要とせず気軽にお使いいただけるのも大きな魅力です。
エルメスのクリッパーのダイバー(クロノグラフ)のモデル
クリッパーダイバー(クロノグラフ)のおすすめモデルはズバリ、「クリッパークロノグラフ CL2」です。
大ぶりで大胆なデザインが特徴です。ベゼルには「分」を表す数字が刻まれており、アンティークな印象があります。
当然、ベルトのタイプによっても時計の印象は大きく変化します。
ベーシックなステンレススチールのものはキッチリとした印象の中に少しの遊び心があり、スーツにも普段着にも合わせやすい便利なタイプです。
黒のラバータイプのものは遊び心が強くなり、シンプルなコーディネートでも存在感を発揮します。
さらに遊び心を求める方には、限定生産のオレンジカラーのラバータイプで個性をだしてみてはいかがでしょうか。
人気のモデルとしてはCL2の他に「クリッパークロノグラフ CP1」や「クリッパークロノグラフ CP2」などがありますので、自身の想定する利用シーンや好みに合わせてみてください。
エルメスのクリッパーのダイバーは女性だけでなく男性にもおすすめ
クリッパーダイバーは、どちらかと言えば男性に人気の高いアイテムです。
ケースサイズが44mmと大きなモデルもあるので、男性のしっかりとした腕でも存在感を発揮します。
クリッパーの特徴であるブレスのHのコマからも見てとれるように、時計としての機能に加えオシャレアイテムとして意識させる魅力が随所にちりばめられています。
スーツと普段着という両極端な服装にも違和感なく馴染み、コーディネートを気にせず着用できることから男性からの支持が高いです。
エルメス(HERMES)のクリッパーのベルトについて解説!革ベルトはある?交換はできる?
クリッパーの代表的なベルトは、ステンレスブレスやラバーベルトに採用されている「H」の形をしたコマが連なるデザインのブレスです。
一目でHERMESと分かるこのブレスはデザイン性が高く、ある意味ブレスレットをつけているような感覚にもなります。
ステンレス、ラバー以外には、エルメス自慢の革ベルトもあり、交換することが可能です。
クリッパーの革ベルトは、落ち着いた黒色や、トラディショナルな印象のある茶色の物など数種類あり、正規店でおおよそ4万円ほどで交換することができます。
他社の革ベルトにも対応していますので、もう少しお手軽な価格で革ベルトを楽しみたい方は、そちらも検討してみてはいかがでしょうか。
その場合でもエルメス純正の尾錠(バックル)に取り換えれば、エルメスの品位を落とさず長期間愛用できますよ。
エルメス(HERMES)のクリッパーのピンクシェルはレディースにおすすめのモデルです!
エルメスのクリッパーで最も女性におすすめなのは、ピンクシェルの文字盤を採用したモデルです。
白蝶貝から作られた華やかで柔らかいピンク色の文字盤と、シャンパンゴールドのように柔らかい金色の組み合わせが、女性の上品な愛らしさを引き立てます。
ピンクシェルのクリッパーは、オンであろうとオフであろうと、利用シーンを問いません。
オフならばコーディネートをワンランク上のものに、オンならばシンプルなスーツやオフィスカジュアルコーデをさりげなくオシャレにしてくれる魅力に溢れています。着用した者の腕を、上品な輝きで彩り、周囲の人の目を奪うでしょう。
シンプルでかつ普段使いしやすいフェミニンな時計を求めている人におすすめの商品だと言えるでしょう。
エルメス(HERMES)の時計クリッパーのナクレについて解説!
HERMESのクリッパーには、ナクレと呼ばれるモデルがあります。
「ナクレ(Nacre)」とはフランス語で「真珠層」のこと。真珠層は「貝の裏側にあるオパールのように煌めく層のこと」と言うと容易にイメージできるのではないでしょうか。
エルメスのナクレは名前の通り、文字盤にマザーオブパールの一種である白蝶貝を使用しているところが特徴です。
ナクレの良さは、何と言ってもやはり、文字盤の滑らかな煌めきです。
比較的シンプルなクリッパーの腕時計が、白蝶貝の煌めきによって一層高級感の溢れる姿になっています。角度を変えると色彩の表情が変化するため、飽きの来ないモデルだと言えるでしょう。
クリッパーナクレの参考定価は27万円台です。尚、文字盤の素材を除くデザイン等は通常のクリッパーと類似しており、直径は女性の腕にもぴったりフィットする24mmです。
エルメス(HERMES)の時計「クリッパー」についてまとめ
- 名前の由来は19世紀に活躍したクリッパー船
- オン・オフ着用できる豊富なデザインが魅力
- 2018年に生産終了していて、現在の新品入手難度は高い
- 中古のクリッパーを購入するならギャラリーレア等のブランドリユース専門店がおすすめ
エルメス(HERMES)のクリッパーは、19世紀に活躍したクリッパー船をモチーフにした腕時計です。
船の窓を模した特徴的な丸形ケースは、スクエア型が多いエルメスの腕時計には珍しいデザインです。
エルメスのクリッパーは洗練されたデザインと使いやすさが評価され、当時のクリッパー船と同様、長きにわたって多くのファンに愛されてきたモデルでした。
現在は惜しくも廃盤となってしまい、再販しない限り、今後新品を手に入れることはほぼ不可能だと言えます。
「中古のクリッパーを購入したい」「クリッパーを諦めきれない」と考えている方は、ぜひギャラリーレアの在庫をご確認ください。
また、お持ちのクリッパーを売却したいと考えている方は、ギャラリーレアのブランド買取をご利用ください。