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照りや巻き、大きさ、色など、真珠の価値を決める要素と真珠の選び方

照りや巻き、大きさ、色など、真珠の価値を決める要素と真珠の選び方

皆さんは「真珠」と聞いてどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。
フォーマルな場面で用いられることが多い真珠は、日本の皇室はもちろん、諸外国の王室の方々が公式の場で身につけている姿を目にすることもありますよね。

実際、真珠振興会が行った調査によると、真珠のネックレスを購入する動機は、およそ9割がフォーマルな装いに合わせるためだそうです。
冠婚葬祭、入学式や卒業式、成人式などの改まった場では、きらびやかに輝くアクセサリーよりも、上品で深みのある真珠の光沢がよりエレガントな印象を与えるためでしょう。

そこで今回は、真珠の価値と選び方についてご紹介します。
これから真珠を購入したいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

天然真珠と養殖真珠の違い

照りや巻き、大きさ、色など、真珠の価値を決める要素と真珠の選び方

真珠は母貝の中でゆっくりと時間をかけて成長して作られます。
現在、市場で宝飾用に販売されている真珠は、そのほとんどが養殖のものです。
しかし、天然であっても養殖であっても、真珠が母貝の中で成長していくことに変わりはありません。
違いは「核」となる物質が偶発的に貝の中に入ったのか、人為的に入れたのかという一点のみです。

自然界の中で作られる真珠は、核となる物質そのものがいびつであることが多く、成長した真珠も真円になりにくいため、同じ大きさをそろえるだけでも大変な作業になります。
その点養殖真珠は、状態の良い母貝を選んではじめから真円の核を埋め込み、水温などの環境も徹底管理されます。
そのため、品質の良い真珠が多く採れるのです。

真珠の価値を決める「1照り、2巻き、3えくぼ」

照りや巻き、大きさ、色など、真珠の価値を決める要素と真珠の選び方

では、いよいよ真珠の価値を判断するポイントをご紹介します。
それこそが、「1照り、2巻き、3えくぼ」です。
何となくどこかで耳にしたようなリズムですね。

1. 照り(光沢)

真珠のグレードを見極めるには、まず「照り(光沢)」に注目します。
そうはいっても、表面がピカピカ、キラキラ光っているものが良いわけではありません。
ここで見るのは、重厚で深みのある光沢です。
なめらかな表面に自分の顔や影が映り込むような、内側からの輝きに注目してみましょう。

2. 巻き(真珠層の厚み)

2つ目は「巻き(真珠層の厚み)」です。
これは照りとも関係が深く、巻きがしっかりしているものほどなめらかな光沢が出るといわれています。
真珠層は非常に薄い(1/1000ミリ)結晶が1000枚以上積み重なってできているため、巻きに厚みがあるということは耐久性にも期待できるのです。

3. えくぼ(表面のキズ)

3つ目に「えくぼ(表面のキズ)」を確認してください。
真珠は母貝の中で成長していくため、育つ間に自然物としてのキズができてしまうのは仕方のないことです。
これらは数や大きさ、場所などによって4段階にランク分けされ、その数が少ないほどに良いものとされます。

キズが何もなく、表面が反射したように光る真珠は、巻きが薄い模造品(プラスチックパール)である可能性が考えられます。
本物の真珠は、なめらかに見えても巻きやキズなどの関係でざらついている箇所が少なからずあるものです。

真珠の形や色は多種多様

一般的に、同じ品質の真珠ならサイズが大きくなるにしたがって高価になります。
ただし、色は母貝の影響を受けるもののため、特定の色が高級というわけではありません。
アコヤ真珠のホワイト系やピンク系がスタンダードですが、南洋真珠のゴールドやグリーン、ブラックも人気です。

また、形も真円の「ラウンド」だけではなく、やや丸い「セミラウンド」、楕円形の「オーバル」、涙型の「ドロップ」、円周方向に平行な筋の入った「サークル」、2個つながった形の「ツイン」、歪みや変形のある「バロック」など、さまざまです。
ツインなどの珍しい形の真珠を加工すると高価になる場合もあります。

おわりに

真珠は、唯一喪の席でも身につけることを許されている宝石です。
それは真珠が「神の涙」とも呼ばれ、悲しみの気持ちを表すことのできる重厚な輝きを持っているからかもしれません。
身に着けるだけで、装いも気分も引き締めてくれる真珠。
今回ご紹介したポイントを参考に、自分に合う美しい真珠を探してみてはいかがでしょうか。

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