ジュエリーをはじめ、自動車の部品や医療器具としても使用されている「プラチナ」。
プラチナは採掘地が限られており、貴金属の代表格である金のおよそ30分の1ほどしか採掘できません。
そのためプラチナは希少性が高く、投資資産としても人気の高い貴金属です。
またプラチナの価格は経済情勢の影響を受けやすいため、金と比較すると価格の上下が激しいのが特徴です。
そのためプラチナは上手く運用できれば、利益を得るチャンスが多い資産といわれています。
そこで今回は、プラチナ1gあたりの買取相場や10年間の価格推移を徹底的に解説。
今後のプラチナの相場予想もしていきますので、プラチナの運用を検討されている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
目次
プラチナ1gあたりの価格相場を解説!
まずは、プラチナ1gあたりの価格相場を種類ごとに解説していきましょう。
プラチナ850の買取相場
プラチナ850は、85%の純プラチナに15%のルテニウムやパラジウムなどの割金を加えて作られています。
割金を入れているため硬度が増しており、純プラチナよりも耐久性に優れているのが特徴です。
そのためプラチナ850は、ネックレス・ブレスレット・イヤリングなどの傷がつきやすいアクセサリーによく使用されており、プラチナの中では最も身近な素材といえるでしょう。
気軽に扱えるプラチナ850ですが、プラチナとしての純度は低く、買取相場もその分安い傾向にあります。
プラチナを買取に出すと、1~3割の買取手数料をとられるのが一般的です。
例えば、2024年1月19日現在のプラチナ850の相場価格は3,921円ですが、買取手数料を引かれると買取価格は約3,136~3,528円となります。
なお、プラチナ850は日本国内においてはプラチナと認められますが、海外の品質基準ではプラチナとはみなされません。
もしプラチナで本格的な資産運用をするなら、プラチナ850はあまりおすすめできない素材といえるでしょう。
プラチナ900の買取相場
プラチナ900には、90%の純プラチナと10%の割金が含まれています。
プラチナらしい白く美しい輝きと耐久性を兼ね備えており、国内の一流ジュエリーブランドでも使用される素材です。
プラチナ900には適度な柔らかさがあるので加工しやすく、工業用のワイヤーや歯科用品としても多く流通しています。
2024年1月現在、1gのプラチナ900を買取に出した場合、手数料を引いて約4,000~4,200円となり、プラチナ850よりもやや高い金額で取引されています。
ただし、プラチナ900はプラチナ850と同様に国際基準ではプラチナとしては認められていません。
プラチナ900のジュエリーをファッションとして楽しむ場合は問題ありませんが、こちらも資産運用には不向きな素材といえるでしょう。
プラチナ950の買取相場
プラチナ950は95%のプラチナに、5%の割金が含まれています。
プラチナ950は国際基準でもプラチナと認められる純度であり、海外の一流ジュエリーブランドでも広く使用されています。
国内のみならず海外でも取引が盛んなことから、資産として保有するならPT950以上の純度のプラチナを選ぶのがおすすめです。
なお、1gのプラチナ950を買取に出した場合、2024年1月現在の買取相場はおよそ4,200~4,400円。
また一流ブランドのプラチナ950を用いたジュエリーは、ブランドバリューもプラスされて、思わぬ高額査定がつくことも。
ファッションとしても楽しみつつ、資産としての価値も重視したい方は、プラチナ950のジュエリーを選ぶと良いでしょう。
プラチナ1000の買取相場
プラチナ1000は、プラチナの純度が限りなく100%に近い素材です。
不純物がほとんど含まれていないため白く清廉な輝きを放つのが魅力ですが、非常に柔らかいため傷がつきやすいのがデメリット。
そのためプラチナ1000はジュエリーよりも、コインやインゴットなどの実物資産として流通しているものが多いです。
またプラチナの中では最も価値が高く、1gのプラチナ1000を買取に出すと、2024年1月現在の買取相場はおよそ4,400~4,600円。
さらにプラチナ1000は買取業者だけでなく、貴金属商でも買取が可能なので、売却先の選択肢が多いのも大きなメリットです。
売りたい時にすぐに売りに出せるうえ高額で取引されるため、有事の際の備えとしてはプラチナ1000は最適といえるでしょう。
なおプラチナ1000は非常に傷つきやすい素材なので、自宅での保管が不安な方は専門機関に保管を依頼するのもおすすめですよ。
プラチナの価格チャートを解説!10年間の価格推移は?
続いては、プラチナの10年間の価格推移をチェックしてみましょう。
プラチナ850の価格推移
年度 | 最高相場価格 |
---|---|
2014年 | 4,393円 |
2015年 | 4,336円 |
2016年 | 3,400円 |
2017年 | 3,333円 |
2018年 | 3,209円 |
2019年 | 2,998円 |
2020年 | 3,274円 |
2021年 | 4,006円 |
2022年 | 4,238円 |
2023年 | 4,339円 |
まずは、2014年~2023年のプラチナ850の価格推移について解説していきましょう。
2014年~2015年は1gあたりおよそ4,300円でしたが、2016年から価格が落ち始め2019年には2,998円まで一気に価格が落ち込みました。
2019年の価格急落の原因は、新型コロナウイルスの感染拡大により世界経済が不安定になったためと考えられます。
なお2021年からは価格が上昇し、2023年には4,339円まで価格が回復しています。
プラチナ900の価格推移
年度 | 最高相場価格 |
---|---|
2014年 | 4,656円 |
2015年 | 4,596円 |
2016年 | 3,604円 |
2017年 | 3,533円 |
2018年 | 3,401円 |
2019年 | 3,178円 |
2020年 | 3,470円 |
2021年 | 4,246円 |
2022年 | 4,592円 |
2023年 | 4,599円 |
続いては、プラチナ900の過去10年間の価格をチェックしてみましょう。
過去10年間の最低価格は2019年の3,178円で、最高価格は2014年の4,656円でした。
プラチナ900はプラチナ850よりも純度が高い分、相場価格もやや高めに推移しています。
買取業者によってはプラチナ850は買取対象外になることがあるため、将来的に売却することも考えて保有するなら、プラチナ900以上のジュエリーを選ぶのがおすすめです。
プラチナ950の価格推移
年度 | 最高相場価格 |
---|---|
2014年 | 4,840円 |
2015年 | 4,778円 |
2016年 | 3,746円 |
2017年 | 3,673円 |
2018年 | 3,536円 |
2019年 | 3,304円 |
2020年 | 3,607円 |
2021年 | 4,414円 |
2022年 | 4,670円 |
2023年 | 4,781円 |
次に、プラチナ950の過去10年間の価格推移を見ていきましょう。
過去10年間の最低価格は2019年の3,304円で、最高価格は2014年の4,840円でした。
2021年からは価格が上昇傾向にあり、2014年の価格付近を推移しています。
プラチナ950は海外でも評価が高く、今後も急落することはほとんどないと考えられるため、有事の際の備えとして保有するなら950以上のプラチナを選ぶとよいでしょう。
プラチナ1000の価格推移
年度 | 最高相場価格 |
---|---|
2014年 | 5,246円 |
2015年 | 5,193円 |
2016年 | 4,072円 |
2017年 | 3,992円 |
2018年 | 3,843円 |
2019年 | 3,616円 |
2020年 | 3,921円 |
2021年 | 4,798円 |
2022年 | 5,076円 |
2023年 | 5,197円 |
最後に、プラチナ1000の過去10年間の価格推移を見ていきましょう。
プラチナ1000はプラチナの配合率が最も高いため、その分高値で取引される傾向にあります。
過去10年間の最低価格は2019年の3,616円で、最高価格は2014年の5,246円でした。
2023年にはWHOがコロナによる緊急事態宣言を終了すると表明し、世界経済が徐々に安定しはじめプラチナの価格も上昇傾向にあります。
プラチナ1000を現在保有されている方は、価格が安定しているうちに売却を検討してみるのもよいでしょう。
プラチナの価格はこれからどうなる?今後の相場予想は?
プラチナの価格へ特に大きな影響を与えるのは、自動車産業と南アフリカの経済状況といわれています。
近年の自動車産業では、排ガス規制が厳しくなるとともに電気自動車の需要が増え、触媒装置に使用されるプラチナの需要も増加。
2023年には、自動車産業において前年比より約11%もプラチナの需要が増している、というデータもあります。
今後しばらくはこの傾向が続くため、プラチナの価値が急落することはないという見通しです。
また南アフリカには世界最大規模のプラチナ鉱脈があり、年間でおよそ100トンものプラチナを生産しています。
南アフリカは全世界のプラチナ生産量のおよそ75%を占めているため、南アフリカの経済状況がプラチナの価格に大きな影響を与えています。
例えば、南アフリカの経済状況が悪化するとプラチナの生産量が減り、プラチナの価格も上昇すると考えられます。
このように自動車産業と南アフリカの経済状況は、プラチナの価格相場と切り離せない関係にあります。
プラチナでの資産運用を検討されている方は、これらの動向に注視するとよいでしょう。
プラチナの価格についてのまとめ
まとめ
- プラチナの価格は、自動車産業や南アフリカの経済状況に大きな影響を受ける
- プラチナの相場価格は2024年1月現在、高値を維持しており、今が売りどき
今回は、プラチナの価格相場や今後の動向について解説しました。
プラチナは金と同様に、今後も価値がなくなることはないため、資産運用にぴったりの貴金属です。
2021年ごろからプラチナの価格は上昇傾向にあり、現在プラチナを保有されている方は売却を検討してもよいでしょう。
ギャラリーレアでは、貴金属専門店では買い取ってもらえないプラチナのジュエリーなども買い取らせていただきます。
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