スイスの老舗時計ブランドとして君臨するパテックフィリップの代表モデルであるカラトラバは、ブランドの中でもとくに人気の高いモデル。
1932年の登場以来、さまざまなモデルを生み出しており、世界の王室や政財界のトップ、セレブたちに愛され続けています。
極限まで無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインは、誕生から90年以上経った現在でも少しも色褪せることはなく、定番モデルとして君臨しています。
とくに初代モデルのRef.96、通称「クンロク」は時計愛好家ならば、誰しもが憧れるモデルで、完成された普遍的な美しさは、現在のカラトラバにも受け継がれています。
その一方で、モデルの数が多くシンプル故にデザインが似通っていて違いが分かりづらいところもあります。
そこでこの記事では、カラトラバの特徴や魅力を解説するとともに、おすすめのモデルを紹介していきます。
中古時計の売買におすすめの店舗も紹介しますので、カラトラバの売却・購入を考えているという方も、ぜひ参考にしてみてください。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」でLA部部長として勤務。業界屈指の激戦区である大阪エリアにおいて10年以上のブランド買取経験を持つ。
日本流通自主管理協会(AACD)の認定査定士として、ブランドに対する確かな知識とお客様に寄り添ったサービスを武器に第一線で活躍している。
目次
- 1 パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバとは?その特徴や魅力を5つのポイントでご紹介!
- 2 パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバの人気モデル12選!価格も解説!
- 2.1 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル1:Ref.5196
- 2.2 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル2:【2023年新作】Ref.6007G
- 2.3 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル3:Ref.5227
- 2.4 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル4:Ref.6119
- 2.5 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル5:Ref.96 アンティーク
- 2.6 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル6:Ref.6006
- 2.7 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル7:Ref.3796
- 2.8 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル8:パイロット トラベルタイム
- 2.9 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル9:Ref.3919
- 2.10 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル10:オフィサー
- 2.11 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル11:Ref.5296
- 2.12 パテックフィリップのカラトラバの人気モデル12:Ref.5119
- 3 パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバを中古を購入するならこのお店がおすすめ
- 4 パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバを買取に出すならどの買取店がおすすめ?
- 5 パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバについてのまとめ
パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバとは?その特徴や魅力を5つのポイントでご紹介!
パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバは、「ドレスウォッチの最高峰」と名高い腕時計です。
1932年の誕生から現在にいたるまで、多くの人々を魅了し続けています。
ここではその特徴や魅力を、5つのポイントにわけてご紹介します。
パテックフィリップのカラトラバの特徴や魅力1:ブランドを象徴するコレクション
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現在のパテックフィリップからは想像し難いですが、1929年に起こった世界恐慌によって、パテックフィリップは経営不振に陥っていました。
そんな中、1932年に時計の文字盤を製造するスターン家がパテックフィリップを買収します。そしてその年、ブランドの危機を脱するために誕生したのが、カラトラバでした。
鉄道や軍用時計など、正確な時刻を把握するために時計のニーズが高まっていたこともあり、カラトラバは大ヒット。一躍、ブランドの代表モデルとなります。
当時は懐中時計から腕時計へと移り変わる過渡期でした。
腕時計と言っても懐中時計のデザインを流用した時計が多数の中、ケースとラグを一体化させたカラトラバのエレガントなデザインは、腕時計の礎を築き上げたと言われています。
こうして激動の時代からブランドを救い、腕時計のスタイルを確立したカラトラバは、パテックフィリップを象徴するモデルとして広く知られるようになったのです。
パテックフィリップのカラトラバの特徴や魅力2:コレクション名の由来
カラトラバの名前の由来は、パテックフィリップのロゴである「カラトラバ十字」に由来するものです。
パテックフィリップのカラトラバ十字は、1887年にブランドのロゴとして商標登録された歴史あるマークであり、ブランドの価値や企業理念を象徴しています。
この原点となるのが、12世紀にスペインで設立された「カラトラバ騎士団」の4つの百合の花をモチーフとした紋章です。
これは、騎士団に欠かせない「勇気・礼節・独立」を象徴したもの。これは、パテックフィリップの追求する価値と同じであり、この紋章をアレンジして生まれたのがカラトラバ十字です。
そんなカラトラバ十字に名前を由来しているのは、このロゴの理念をもっとも体現しているからと言っても過言ではありません。
カラトラバの紋章は、リューズで確認できます。モデルによってはムーブメントに刻印された紋章を鑑賞することも可能です。
近年はスポーツモデルのノーチラスやアクアノートが注目されていますが、時計愛好家の中には「パテックフィリップといえばカラトラバ」と言う人もいるほど。
流行に左右されることのない普遍的な美しさは、現在も多くの人の心を魅了しています。
パテックフィリップのカラトラバの特徴や魅力3:究極のドレスウォッチと称されるデザイン
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カラトラバの一番の特徴といえば、シンプルなデザイン。
無駄を極限まで削ぎ落としたシンプルさは、ドイツの芸術運動・バウハウスに影響を受けたものです。
「機能がフォルムを決定する」というバウハウスの哲学を、見事にデザインに落とし込んでいます。
ドレスウォッチと呼ばれる時計は数多くありますが、その中でもカラトラバは群を抜いた存在として認識されています。
それは、「ドレスウォッチの最高峰」「丸型時計の規範」「名門ドレスウォッチの本質」と称されるほど。
必要な機能だけに絞られたデザインは、余計なものがないからこそ各パーツの品質の高さ、時計が持つエレガントさが引立てられています。
完成されたスタイルが生み出す普遍的な美しさは、誕生から現在にいたるまで、ほとんど変わることなく受け継がれています。
長い歴史の中で、カラトラバの中でも多数のモデルが誕生していますが、本質的な美しさはどれも共通しており、シンプルで実用的です。
存在感のあるワンランク上の時計でありながら、嫌味のない美しいカラトラバは、唯一無二と言えるでしょう。
パテックフィリップのカラトラバの特徴や魅力4:このモデルなしでは語れないRef.96
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1932年に登場した初代モデルRef.96、通称クンロクと呼ばれるカラトラバが、現在のモデルの基礎となっています。
フラットなベゼルのラウンドケース、立体的なインデックス、ドフィーヌ針などクンロクの完成された美しさは現在のカラトラバにも受け継がれています。
31mmという小さめのケースサイズに、見やすいインデックスと針のみを配置し「時を知る」という腕時計の本来の役割を果たしています。
ただ機能的なだけではなく、美しさも際立つ工夫がされているのも老舗のパテックフィリップならでは。
懐中時計に無理やりラグを取り付けたかのような腕時計がほとんどだった時代に、カラトラバは、ケースからラグにかけての流れるような曲線や立体的なインデックス、ドフィーヌ針など美観にこだわった作りとなっています。
カラトラバの礎を築いたクンロクは、アンティーク市場でも非常に人気の高いモデルです。
ロングセラーのため、アンティークウォッチの中では流通量のあるモデルですが、それでも100万円を切ることはほとんどなく、状態の良いものは数百万円にのぼることも珍しくありません。
パテックフィリップのカラトラバの特徴や魅力5:高い資産価値
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パテックフィリップでの資産価値が高い時計と言うと、ノーチラスやアクアノートなどのスポーツモデルの名前が上がることが多いですが、カラトラバの資産価値も見逃せません。
中古市場では、近年スポーツモデルを中心に著しい価格高騰が起こっており、ノーチラスやアクアノートなどは定価を超える価格で取引されています。
一部のモデルでは1000万円に近い価格で取引されることもあり、パテックフィリップの時計がほしくても、手が届かないというのも事実としてあります。
そんな中、カラトラバはスポーツモデルほどの価格高騰は起こっておらず、手が届きやすいモデルです。
手が届きやすいとはいえ、安定した人気を集めている定番モデルのため、価格は落ちにくく資産として十分な価値があります。
特にクンロクとして人気の初代Ref.96は、アンティークという性質上、年々状態の良い個体は減っていっています。
今後、相場は高まることが予想されるため、「資産価値のあるアンティークウォッチがほしい」という方は、クンロクを視野に入れてみるのも良いでしょう。
パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバの人気モデル12選!価格も解説!
パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバには、クンロクの後継機をはじめ、多数のバリエーションが存在します。
年代や使われている素材によっても大きく印象が異なるため、自分好みのカラトラバを見つけることができます。
ここでは多数のカラトラバの中でも、とくにおすすめのモデル12個をご紹介します。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル1:Ref.5196
カラトラバの中で型番の末尾に「96」があるモデルは、初代モデルのクンロクの正統後継モデルです。
Ref.5196は、2004年に登場し長らくクンロク後継モデルとして人気を集めていましたが、2022年に生産終了となりました。
初代モデルのDNAを色濃く受け継いだデザインと、37mmという現代のニーズに合わせたサイズ感で、今なお絶大な人気を誇るモデルです。
ムーブメントも、最新の技術を備えた手巻きのCal.215PSを搭載。パテックフィリップの伝統的な手巻きムーブメントでありながら、小ぶりでスリムなサイズ感も魅力です。
見た目はクラシカルな手巻きムーブメントでありながら、毎時28,800振動とスペックは現代的。伝統的な美しさと最新技術を兼ね備えた逸品と言えます。
2018年頃までは、中古市場での相場は160万円前後でしたが、2021年10月には270万円台に突入。生産終了が発表された直後は、340万円台と一気に価格が高騰しました。
現在は落ち着いているものの、300万円前後で取引されています。
長らく人気を集めたモデルのため、今後も価格はそれほど下がらないと予想されます。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル2:【2023年新作】Ref.6007G
Ref.6007Gは、2023年に発表されたカラトラバの最新モデルです。
イエロー、レッド、ブルーの原色を用いた文字盤が特徴のこのモデルは、これまでのカラトラバとは一味違うカジュアルな雰囲気が印象的です。
ケースサイズ40mmと、カラトラバとして大きめのサイズ感も特徴のひとつ。ケースはホワイトゴールドで、30m防水を備えています。
ブラックをベースとした文字盤には、時と分のトラックにはイエロー、レッド、ブルーのアクセントが施されています。
センターに配置された秒針も、それぞれのアクセントカラーと同じ色が採用され、革ベルトのステッチにも同色が使われています。
カジュアルさを引立てているアラビアインデックスと針には、夜光塗料が塗られており暗闇でも時刻を確認できます。
カラトラバらしからぬカジュアルなデザインですが、随所にパテックフィリップならではのこだわりが見られます。
一番目立つのは、文字盤のセンターに施されたギョーシェ加工。その周囲にはペルラージュとサテン仕上げが施されています。
価格は定価509万3000円(税込)。新作モデルということもあり、中古市場での流通はまだ少なく、800万円以上で取引されています。
今後、流通量が増えることで、価格は落ち着いていくと予想されます。
よりカジュアルな時計がほしい、カラトラバはシンプルすぎると感じている方におすすめです。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル3:Ref.5227
Ref.5227は、自動巻きムーブメントを搭載したモデルです。
「カラトラバのデザインは好きだけど、手巻きムーブメントは毎日の巻き上げが面倒」と感じている方におすすめ。
日付表示を有しており、より実用的なカラトラバと言えます。
ラッカー仕上げの施された文字盤はもちろん、ケースからラグにかけての流れるような曲線や内側に湾曲したベゼルなど、カラトラバの持つ美しさは健在。
裏蓋は開閉式となっており、パテックフィリップの美しい自動巻きムーブメントを眺めることができます。
ケースサイズは39mm、厚みは9.24mmとカラトラバとしては大きめのサイズ。
写真のローズゴールド以外にも、イエローゴールドやホワイトゴールドがラインナップされています。
パテックフィリップの型番は「5227R-001」のように、数字とアルファベットで構成されており、最初の4桁の数字はモデルを、その後ろのアルファベットは素材を表しています。
それぞれのアルファベットが表す素材は下記の通りです。
「R」=ローズゴールド
「G」=ホワイトゴールド
「J」=イエローゴールド
「A」=ステンレススチール
この意味を知っておくと自分のほしいカラトラバを探しやすくなるため、覚えておくと良いでしょう。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル4:Ref.6119
Ref.6119は、2021年に登場した現行モデルのカラトラバです。
この時計の一番の特徴は、最新の手巻きムーブメントを搭載していること。
近年の時計は、実用性の高さからほとんどが自動巻きを搭載しており、手巻きムーブメントは絶滅危惧種とも言われています。
カラトラバの多くのモデルでも、1976年から使われているCal.215を搭載していました。
このムーブメントは、傑作手巻きムーブメントと称されることもありますが、直径が21.5mmと現代のニーズである35~40mmの腕時計に搭載するには少し小さめ。
とくにスモールセコンド搭載の場合、スモールセコンドが文字盤中央部に寄りすぎてしまうという弊害もありました。
それに対し、新作ムーブメントのCal.30-255は、直径30.4mmと約8.9mmも大きくなっており、スモールセコンドもより最適な位置に収まるようになりました。
また、動力源である香箱を2つを備えたツインバレル方式を採用しており、パワーリザーブが約65時間という長さを実現しています。
クンロクをはじめ、往年の名作カラトラバからの意匠を随所に感じられるデザインも魅力のひとつ。クル・ド・パリが施されたベゼルも美しさを引立てています。
定価は430万1,000円。中古市場では450~500万円となっています。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル5:Ref.96 アンティーク
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Ref.96はカラトラバの初代モデル。クンロクの愛称で呼ばれる伝説的な時計です。
アンティーク市場の中でも非常に人気が高く、安いものでも130万円はします。パテックフィリップの付属品が揃っているものや状態の良い時計になると、数百万円することも珍しくありません。
とはいえアンティークウォッチとしては流通量が多く、現行モデルのカラトラバよりも手が届きやすいため、クンロクを選択するという方もいらっしゃるでしょう。
アンティークウォッチは、現在の時計と比べて防水性や磁気などの耐性が弱く、取り扱いには注意が必要です。また、メンテナンスも3年に1度くらいを目安に行う必要があります。
精度も高くないため、頻繁に時刻を合わせる必要があるでしょう。アンティークウォッチを買って後悔しないためにも、こういった一手間をかけてでもほしいかを考えることが重要です。
また、クンロクのような人気のアンティークウォッチは、偽物が多く出回っています。高額な費用をかけて購入するからこそ、アンティークウォッチは、信頼できる店舗で買うようにしましょう。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル6:Ref.6006
2017年に、薄型自動巻ムーブメントCal.240の誕生40周年を記念して登場したカラトラバです。
生産終了となったRef.6000の後継モデルであり、37mmから39mmへとサイズアップしています。
グラフィカルな文字盤は、エボニーブラック・ソレイユ&シルバーと呼ばれており、中心部の太陽光のような放射線状の装飾が特徴です。
Ref.6000からの変更点は、針がスケルトンになった点と、日付表示の針が赤い針になったこと。より視認性が高くなっています。
特徴は、スモールセコンドが4時位置に配置されているという、他にはない一風変わったデザインであること。
これはこのモデルの原点であるRef.5000から受け継がれたものであり、このモデルの個性を引立てています。
幅広のベゼルは、ポリッシュ仕上げがされておりスポーティな雰囲気でありながら高級感を与えています。
サイズが大きくなっていますが、厚みは変わらないため優れた装着感も魅力です。
ムーブメントはCal.240PSCで、パワーリザーブ最長48時間と薄型でありながら使い勝手の良いスペックを備えています。
スポーティな印象が強く、一味違うカラトラバを求める方におすすめです。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル7:Ref.3796
Ref.3796は、初代モデルRef.96の流れを汲むカラトラバです。
1982年から2000年まで生産されたモデルで、現代版クンロクの原点とも言われています。
振動数や精度、耐衝撃性、パワーリザーブなどあらゆる点でアップデートを行ったCal.215を搭載しており、クンロクから大幅にスペックアップしています。
Cal.215は約40年にわたって活躍している名機と呼ばれるムーブメントであり、アンティークでも安心して使えます。
ケースサイズや文字盤をはじめとした多くのデザインをクンロクから受け継いでおり、クラシカルなカラトラバの良さと高いスペックを兼ね備えています。
「クンロクのようなアンティーク感もほしいけど、より使い勝手のほしいカラトラバがほしい」という方におすすめです。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル8:パイロット トラベルタイム
アヴィエーターウォッチへのオマージュとして2015年に誕生したのが、カラトラバ・パイロット・トラベルタイムです。
アヴィエーターウォッチとは、航空時計のこと。パイロットに必要な機能を搭載している特徴があります。
写真のモデルは、2カ国の時刻を把握できるデュアルタイム機構を搭載しています。
8時と10時の位置にプッシュボタンが配置されており、8時位置のボタンを押すと蓄光入りの時針が1時間進みます。反対に10時位置のボタンを押すと1時間戻るため、第2時刻を設定できます。
また、3時と9時位置に設置された「LOCAL」「HOME」では、白色であれば昼、青色であれば夜といったように、昼夜の区別がされています。
6時位置のインダイヤルは、日付表示になっておりローカルタイムと連動しています。
実用的な機能はもちろん、アヴィエーターウォッチらしい力強いデザインも魅力です。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル9:Ref.3919
「カラトラバスタイルといえばクンロク」という認識が一般的ですが、実は「もうひとつのカラトラバ」と称されるモデルがあります。それが1960年代に登場したRef.3520。こちらのRef.3919はその後継機です。
クンロクと大きく異なるのは、ケースとラグの形状、ベゼルに施されたクル・ド・パリの装飾です。
クンロクがケースとラグの流れるような曲線が特徴的だったのに対し、こちらのラグは真っすぐ伸びており、細めの作りになっています。
フラットなスムースベゼルが一般的でしたが、こちらはギョーシェ彫りのクル・ド・パリ装飾が施されています。さらに、文字盤のインデックスにはローマンインデックスが採用されています。
シンプルさを極めたクンロクのカラトラバスタイルと比べると、エレガントさがより際立つデザインと言えるでしょう。
またこちらのRef.3919は、パテックフィリップの広告に長らく採用されていたモデルでもあります。
そのため、それまでの「カラトラバ=クンロク」というイメージを払拭し、カラトラバの印象を広げたモデルでもあるのです。
「クンロクモデルでは物足りなさを感じる」「よりエレガントな雰囲気の時計が好き」という方におすすめ。
2006年に廃盤となってしまったため、入手には中古時計から探す必要があります。中古市場での相場は、150~170万円となっています。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル10:オフィサー
パテックフィリップ創業150周年を記念して誕生したのが、カラトラバ・オフィサーです。
第一次世界大戦下のオフィサー(将校)に贈呈した時計をもとにしていることから、この名前が付けられました。
一番の特徴は、ケースの形状です。裏蓋は開閉式となっており、裏蓋内部には創業150周年を記念した、特別な刻印がされています。
ラグのネジ留めや懐中時計を思わせるふっくらとしたケースの厚みも、このモデル独自の形状と言えます。
また、ブレゲ数字やブレゲ針など伝統的な意匠を採用しており、よりクラシカルな印象を強めています。
カラトラバの歴史の中では、比較的新しいモデルではありますが、そのデザインも相まってアンティーク感が漂う仕上がりとなっています。
中古市場での相場は200~250万円となっています。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル11:Ref.5296
2005年に登場したRef.5296は、カラトラバとしては最大クラスである38mmのケースサイズのモデルです。
クンロクの流れを汲むモデルであり、シンプルな文字盤と写真のグラフィカルな文字盤がラインナップされています。
二重サークルの外側と内側からインデックスが伸びるセクターダイヤルは、実は初代モデルにもラインナップされていました。
サークルや針、目盛りがブルーである点も同じであり、クンロクモデルへの敬意が感じられます。
しかし、日付表示に自動巻ムーブメントと機能は非常に実用的。センターセコンドになっているため、文字盤もすっきりまとまっています。
クンロクの遺伝子をしっかりと受け継ぎながらも、ケースサイズや機能面で、現代のニーズに合わせた作りとなっています。
カラトラバの伝統を感じられながらも、実用的な作りとなっているため、はじめてパテックフィリップの時計を購入するという方にもおすすめ。文字盤の種類が選べる点も魅力です。
パテックフィリップのカラトラバの人気モデル12:Ref.5119
Ref.3919の後継モデルであるRef.5119。
ケースからまっすぐに伸びたラグや、ベゼルの装飾、ローマンインデックスと、もうひとつのカラトラバと名高いRef.3520のデザインコードを受け継いでいます。
文字盤にはラッカー仕上げが施されたポーセリンダイヤルが採用されており、クンロク系統のモデルにはない、艶めく質感も魅力的。
前モデルのRef.3919との大きな違いは、ケースです。Ref.3919が33.5mmだったのに対し、Ref.5119は、36mmと一回り大きくなっています。
またケースの構造も大きく変わっており、ケースバックがシースルーとなりました。これによって今まで見えなかった手巻きムーブメントが鑑賞できるようになっています。
また、Ref.3919が2層ケースの構造になっているのに対し、Ref.5119は3層ケース構造へと変化しています。この構造は、実際の厚みよりも薄く感じられるメリットがあります。
ムーブメントは、パテックフィリップの基幹ムーブメントであるCal.215PSを搭載。
さまざまなモデルに搭載された代表ムーブメントに、最新のシリコン素材とひげゼンマイを搭載したことで、耐磁性と耐衝撃性が格段に向上しています。
こちらのモデルは2019年に生産終了になり、2021年に後継モデルとなるRef.6119が登場しています。
パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバを中古を購入するならこのお店がおすすめ
パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバは、安定した人気を誇るフラッグシップモデルであるため、中古市場での流通量も多く、入手しやすいです。
中古時計を購入する上で注意したいのが、店舗選び。カラトラバは高品質な時計ですが、機械式時計であるため定期的なメンテナンスは必須です。
販売価格が安い店舗では、販売前の点検やメンテナンスがしっかりとされていない可能性があり、購入後に不具合が起こる可能性があります。
アフターサービスがない店舗では、購入後に壊れた場合の修理費用は自分で負担しなければならないため、結果的に高額な出費となってしまいます。
こういったことにならないためにも、店舗での点検・メンテナンスを行っている、アフターサービスがあるところで購入するようにしましょう。
パテックフィリップのカラトラバの中古時計を買うのにおすすめの店舗が、ギャラリーレア。
1979年創業のブランドリユース店で、ブランド品の買取から販売まで、7回以上にわたって真贋チェックを行っています。
販売前に機械式時計の精度をチェックし、アフターサービスもあるため初めての方でも安心して購入できます。
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パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバを買取に出すならどの買取店がおすすめ?
手元に使っていないカラトラバがあるという方は、買取に出してみてはいかがでしょうか。
カラトラバは安定して人気があるため、古いモデルでも予想外の高価買取になることもあります。
カラトラバを売却する際は、必ずブランド品を専門に取り扱うブランドリユース店に依頼するようにしましょう。
なぜなら、ブランドリユース店にはパテックフィリップをはじめとした高級時計に関する知識が豊富な買取スタッフが多数在籍しているからです。
ギャラリーレアは、カラトラバの売却におすすめのブランドリユース店です。
パテックフィリップのカラトラバをはじめ、多数の高級時計の買取実績があり、安心して依頼できます。
また、販売ルートを多数持っているため、他店よりも高価買取できます。
ブランド品の高価買取で重要なのが、その店舗がどれだけ多くの売却先を持っているかということ。
売却先が多ければ多いほど在庫として抱えるリスクが低く、その分お客様から買取する際も高額査定が可能になります。
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パテックフィリップ(PATEK PHILIPPE)のカラトラバについてのまとめ
まとめ
- カラトラバは、「究極のドレスウォッチ」と称されるブランドの代表モデル
- 初代モデルRef.96はクンロクモデルとして人気が高い
- カラトラバの売買はブランドリユース店のギャラリーレアがおすすめ
今回はパテックフィリップのカラトラバの特徴や魅力、おすすめモデル、売買におすすめの店舗をご紹介しました。
カラトラバは1932年の誕生以来、究極のドレスウォッチとして人気を集め続けるブランドのフラッグシップモデルです。
ノーチラスやアクアノートといったスポーツモデルと比べると、相場は落ち着いていますが安定した人気があるため、資産価値も高いです。
ギャラリーレアでは、パテックフィリップのカラトラバの買取実績が豊富にあります。
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「手元のカラトラバがいくらになるのか知りたい」「今使っているカラトラバを売却して新しい時計の購入資金にしたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。