パーツや部品を壊してしまったりテーピングが剥がれてきてしまったりと劣化が目立つ際に利用できるエルメスの修理。しかし、状況によって断られてしまうことがあるという噂があります。
そこで今回はエルメスの修理が断られるというのは本当なのか、また、断られるとしたらその理由は何なのかについて詳しく解説していきます。
さらに、エルメスを修理に出す際は直営店と専門店のどちらがおすすめかについてもご紹介しているので、修理やメンテナンスを検討しているという方はぜひチェックしてみてください。
ブランド買取販売店「ギャラリーレア」で常務執行役員として勤務。高級時計、宝石の査定を得意とし、業界で15年以上の豊富な経験を持つ。
現在は「お客様にとっての特別な企業になる」という信念と共に、国内10店舗を統括している。
目次
エルメスの修理が断られるのは本当?理由は?
エルメスの修理が断られるかどうかですが、状況によって断られる可能性があるのは本当です。では、なぜ断られることがあるのか、その理由について詳しく解説していきます。
正規店以外で修理されたことがある場合
エルメスの正規品であったとしても、過去に直営店以外で修理をしたことがある製品については、直営店での修理を断られる可能性が高いです。
これにはエルメスならではのこだわりがあるからで、直営店以外で修理を行うとエルメス本来の修理の仕方が施されておらず、正規品からかけ離れた製品になってしまったり、品質基準に満たなくなってしまったりということが起きてしまいます。
中には本来の正規品の色味やパーツに近いものでなく、完全にオリジナル性のある修理の仕方が行われ、正規品とは言えない仕上がりになっているものもあります。
そのため、例え正規品であっても基準を満たさなくなった製品は、それ以降直営店で修理を受け付けてもらえなくなるのです。こういった事態を避けるために、修理依頼をする際はまず始めに直営店に持っていくことがおすすめです。
修理するのが技術的に困難
大きな破損や変形がある製品に関しては、正規品であっても修理を断られる可能性が高いです。これは、修理によって製品を品質基準内に戻すことができないからだとされています。また、大きな破損がなかったとしても、製品のデザイン上、修理が難しいものに関しても直営店で修理を断られるケースがあります。
さらに、長年使用しているエルメス製品の場合、製品全体に経年劣化が見られ、修理代がかなり高くなってしまうというパターンもあります。そのことから、修理をするのではなく、同じシリーズの類似している新製品の購入をおすすめされるという場合もあるようです。
ただし、直営店で断られたとしても修理専門店では依頼を引き受けてもらえる可能性があるので、品質基準外になってしまうかもしれないけれどお気に入りのエルメス製品を修理したいという際には、修理専門店に修理を行ってもらうというのも選択肢の1つだと言えるでしょう。
既に廃盤となったり偽物(コピー品)の場合
偽物のエルメスを持ち込んだ場合、直営店であっても修理専門店であっても、もちろん修理してもらうことは不可能です。また、偽物でなくても直営店で購入していないのであれば、修理を断られます。
反対に、直営店でエルメス製品を購入している場合は、購入時に渡されるギャランティカードを持っていく必要があり、このカードによって正規品であることが証明され、修理依頼ができます。
さらに、エルメスで購入した正規品であっても、すでに廃盤となっている場合、修理用のパーツがなくメンテナンスや修理を断られるというケースもあります。この場合、直営店での修理ができないため、修理専門店での修理依頼となります。
ただし、廃盤直後であれば、直営店により修理用パーツが残っている可能性も少なからずあるので、いくつか店舗を回ってみるのもおすすめだと言えるでしょう。
エルメスの直営店で修理するデメリットとは?
エルメスの直営店で修理するデメリットですが、直営店の場合、エルメスで認められている限られた職人のみが修理を担当していることから、費用が高めとなっています。
また、パーツ自体もエルメスの正規品のものとなるため、こちらも費用が高めであり、修理箇所が増えれば増えるほど代金はかさみます。さらに、エルメスの直営店で修理する場合、修理日数が比較的かかるとされているため、普段からその製品を使用しているという方には少し不便かもしれません。
それだけでなく、エルメスの直営店自体がそもそも限られているため、近くに店舗がない場合は、わざわざ遠くまで出向く必要が出てきます。そうなると持ち込むまでの時間や手間・電車代などを費やすことになるので、コスト的にも時間的にも負担は大きいと言えます。
エルメスの直営店で修理するメリットとは?
エルメスの直営店で修理するメリットは、やはり、エルメスで認められているプロの職人による修理が受けられることだと言えるでしょう。バッグやウォッチ・ウォレット・アクセサリーなど、修理に関する専門知識が豊富な職人が製品の状態に応じた最適な修理を提案し施してくれます。
直営店であるからこそ、パーツ自体も全て正規のものとなり、品質基準を満たしたエルメス製品の修理を受けられるというのもメリットの1つです。
エルメス直営店に持ち込む際は、ギャランティカードを忘れず持って行くことが大切で、このギャランティカードの提示により修理を受けられます。もし忘れてしまったらその場で修理を受けられなくなるので、注意が必要です。
エルメスの修理専門店で修理するデメリットとは?
エルメス直営店でなく、修理専門店で修理するデメリットとして挙げられるのは、購入時と同じような完全な元通りにはできないということでしょう。
修理を行ってくれるのはもちろんプロの職人ですが、エルメス製品の修理技術に特化しているという訳ではなく、多様なブランド品の修理を行っているため、エルメス直営店で受けられる修理とはやはり異なります。
また、パーツもエルメス正規品のものではない可能性があったり、修理を行ってくれる職人によって修理技術のばらつきがあったりというデメリットも挙げられます。職人1人1人の技術の差はもちろんですが、修理専門店によって評価が大きく異なるというのも注意したいポイントだと言えるでしょう。
エルメスの修理専門店で修理するメリットとは?
エルメスの修理専門店で修理を行うメリットですが、直営店よりもコストを抑えられるという部分がまず1番に挙げられるでしょう。また、修理期間も直営店より短くて済む傾向にあるので、普段使いしている製品を修理に出すという方には嬉しいポイントだと言えます。
さらに、エルメスの直営店で修理が難しく断られるほど破損している製品であっても、修理専門店では修理を引き受けてくれる可能性もあり、カスタマイズをしてオリジナル性のある仕上がりにすることも可能です。
ただし、修理専門店によって技術力や価格はさまざまなので、選ぶ際は、実際に利用された方の口コミをチェックするのがおすすめです。加えて、SNSやホームページに修理の流れや修理代金の目安などが記載されていることが多いため、こちらもあらかじめ確認し、修理専門店をいくつか比較してみるのがいいでしょう。
エルメスの直営店で依頼するのがおすすめの人は?
ここまで直営店と修理専門店のメリットとデメリットをご紹介してきましたが、実際にエルメスの直営店で依頼をするのがおすすめな人はどういった人なのかというと、エルメス製品の質を重視したい人です。
エルメスの直営店では正規品のパーツを使って、エルメスの職人による修理が受けられるため、やはりクオリティが高く、元通りに近い仕上がりが期待できます。また、細かいディテールにもこだわられているため、各パーツ部分だけでなく、刻印も綺麗な修繕・修理が行われています。
さらに、修理時には、自宅でできるメンテナンス方法や保存のコツなどを聞くこともできるので、同じエルメス製品を長く使いたいという方には、直営店での修理が特におすすめだと言えるでしょう。
エルメスの修理専門店に依頼するのがおすすめの人は?
エルメスの直営店ではなく、エルメスの修理専門店に依頼するのがおすすめな人は、修理コストを抑えたいという人です。直営店では、どうしても費用が高くなりがちですが、修理専門店であれば、プロの職人による修理を比較的、低価格で受けることができます。
また、ギャランティカードを無くしてしまって直営店で修理ができなかった人や短い修理期間で修理を終えたいという人にもおすすめです。特に部分的な色褪せに対する色補正色やしみ抜きなどはエルメス直営店よりも仕上がりが早くキレイなので、色補正やしみ抜きのみの依頼という人にも修理専門店はおすすめです。
これに加え、パーツ変更やカスタムが可能な修理専門店も多いので、修理時に好みのパーツを選んで個性的なデザインを楽しみたいという人も修理専門店を選ぶことで実現可能となります。
エルメスの修理が断られるのは本当かについてまとめ
まとめ
- 偽物や廃盤品・他で修理が行われているエルメス製品は直営店で修理を断られる可能性がある
- 直営店修理の場合、エルメスの職人技術と正規パーツにより高品質な修理が期待できる
- 修理専門店での修理の場合、低コストかつ迅速な修理でカスタマイズも可能
今回は、エルメスの修理が断られるというのは本当なのかについて詳しく解説してきました。実際に、断られるケースは多々あり、偽物の場合はもちろん、修理ができないレベルに達している製品や廃盤品・他での修理が施されている製品は直営店での修理が不可能です。
ただし、偽物でない限り、直営店で修理を断られたとしても、修理専門店にて修理を行ってもらえる可能もあるため、修理を検討している方は1度見積もりを出してもらうのがおすすめだと言えるでしょう。
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